建墓の流れについて

墓地・霊園

 終活ブームにより「遺される家族への負担を少なくするため」「ご自分で納得のゆくお墓を建てたい」と考える方が増えたことで、最近、生前にお墓を建てる方が急増しております。

 お墓を建てることを「建墓(けんぼ)」といいます。
終活でお墓を建てようとお考えの方は、その流れについて把握しておきたいところですが、建墓の流れについて正確に理解している人は多くないと思います。

 そこで今回は、終活で生前にお墓を建てようとお考えの方のために、お墓を建てる「建墓の流れについて解説したいと思います。

建墓をする際の一般的な流れは、下記のとおりです。

【 建墓の流れ 】
1.建墓についてご家族や親戚と話し合い
 お墓を建墓する前に、ご家族や親戚などの身内でお墓の購入(建墓)について、十分にご相談・話し合いをすることが大切です。
※建墓したお墓を守っていくのは遺されるご家族になりますので、建墓の際は、ご家族に理解と承諾を得ることが重要です。

2.お墓を建てる場所(墓地や霊園)を探す・決める
 お墓の立地や価格、宗教宗派などの条件面等を十分に考慮した上で、あなたやご家族の希望に沿った墓地や霊園を探しましょう。

十分にご検討された後、ご希望の墓地・区画が決まったら、墓所と契約を締結します。(永代使用料や管理料など諸費用も支払います)

なお、建墓の場所を決める際は、実際に現地に足を運び、お墓に関するさまざまな条件を自分の目と足で確認することが重要です。

3.石材店を選ぶ
 墓地・区画が決まったら、そこに建墓するお墓を取り扱う石材店を選びます。
なお、墓地や霊園によっては、石材店が指定されている場合があるので注意が必要です。


4.お墓のイメージ・デザインを決める
 石材店が決まったら、「石材の種類」や「墓石の種類と構成」などのお墓の資料を参考にして、墓石の石の種類や色と形、デザイン、彫刻する文字や書体などを決めます。

5.石材店に見積もり・契約
 デザインが決まったら、墓石を建てる石材店から墓石代と工事代金の見積もりを出してもらいます。
見積り額で問題がないようでしたら、その石材店と契約します。
※工事代金の一部を前払いする場合が多いようです。

6.お墓を建てる
建墓する場所の基礎工事や外柵工事などを行なった後に、製作した墓石(石碑)を建てます。

7.開眼供養・納骨式を行う
 建墓が終わったら、まだ魂の入っていないお墓に魂を入れてもらう開眼供養(魂入れ)を執り行います。
また、ご遺骨がある場合は、開眼供養と同時に納骨式を行います。

以上が、一般的な建墓の流れとなります。
皆さんが終活の一環として、生前にお墓を建てる際に、ご参考にしていただけると幸いです。

 なお、お墓を建てるには、まずは、その墓所の供養方法や管理・維持などを事前に確認することが大切です。
また、お墓を建てることは、一生に一度あるか無いかの一大事業なので、後悔しないように、ご家族としっかり相談しながら、慎重に決めるようにしましょう。
 
 終活のすすめでは、「お墓のことでご家族に負担を掛けない」ということと、「節税対策になる」や「ご自身の納得のいくお墓が建てられる」ということで、終活の観点から生前に建墓する生前墓をされることをおススメします。

  終活のすすめは、今後も最新の終活情報を配信していきますので、ぜひ定期的にご訪問いただき記事のチェックなどよろしくお願いします。
【 過去の記事 】 記事一覧はこちら >>

散骨葬で注意しておきたいこと

 少子化と核家族化が進む日本において、お墓の承継者がいない方やお墓でご家族に迷惑を掛けないということと、自然回帰を望む人が多くなっていることから、最近、「散...

葬儀 

散骨葬のメリットとデメリットについて

 本日は、「樹木葬」と同様に自然葬の中でもう一つ代表的な葬送「散骨葬」にスポットを当てて、「散骨葬のメリットとデメリット」についてご紹介させていただきます。...

墓地・霊園 

自然葬のメリットとデメリットについて、その1(樹木葬のメリット・デメリット)

 従来より、お墓は『先祖代々、ご家族が一緒に眠る場所』とされてきましたが、近年、少子化が進む日本において、お墓の継承者がいない人や、お墓のことで遺されるご家...

墓地・霊園 

ご自宅にお墓「宅墓(自宅墓)」について

 近年の日本において、少子高齢化が進み単身家庭や核家族が増えていることが背景で、お墓の承継者がおらずお墓の維持や管理が困難になり、墓じまいをして改葬する方が...

墓地・霊園