納骨堂の種類について

墓地・霊園

 少子高齢化が進む日本において、お墓の承継者がいなくて困っているという方が最近増えております。
そんな方が入るお墓として、お墓の承継者の代わりに、お墓の運営者が永代に渡り管理・供養してくれる永代供養のお墓の需要が増加しております。
その永代供養のお墓の中でも、アクセスが良いところが多く料金が比較的安いということから、最近「納骨堂」が人気を集めているようです。

そこで今回は、その人気の「納骨堂の種類」について解説したいと思います。

 従来、納骨堂は昭和初期から存在しており、ご遺骨をお墓に納骨するまで一時的にお寺の境内で預かる建物(スペース)のことを言っておりました。

 しかし、近年の「納骨堂」はというと、個人や夫婦など様々な単位でご遺骨を屋内施設型「納骨スペース」に安置することができるお墓のことを指します。

 納骨堂は基本的に永代供養のため、お墓の承継者は必要なく、納骨堂管理側が永代にわたりご遺骨を管理・供養をしてくれます。
しかし、ご遺骨の供養期間は永代とはいえ、一定期間(三十三回忌までなど)ご遺骨を個別に収蔵した後、期限がきたら永代供養墓などの合祀墓に移して供養することが多いようです。

主な「納骨堂」のタイプは、「仏壇式納骨堂」「ロッカー式納骨堂」「機械(自動搬送)式納骨堂」の3つのタイプとなります。

『仏壇式納骨堂』
 仏壇式納骨堂とは、仏壇が並んだスタイルの納骨堂のことです。
上段に位牌やお供えのものを置くことができる仏壇があり、下段にご遺骨を安置するスペースがあります。
上段の仏壇スペースの利用に制約はなく、遺影や故人が好きだったお花を飾ったりなど、基本的に自由に使えます。

 下段の納骨スペースは複数の骨壺を安置することができるので、一般のお墓のように家族代々のお墓として利用できます。

個別の仏壇スペースがあるため、遺影やお花などを飾るなど利便性が高く、ご遺骨を収納するスペースが広く一般のお墓と同様に代々に渡って利用することができます。

仏壇式納骨堂は、一区画50万円~程度となっておりますが、複数人分ご納骨されるケースが多いようです。
 
 仏壇式納骨堂の費用としては、個人単位では50万円~、家族単位では約100万円以上が相場となっております。

『ロッカー式納骨堂』
 ロッカー式納骨堂とは、その名の通りロッカーのように集合している同じ大きさのお壇に、ご遺骨を安置するタイプの納骨堂のことです。
施設によっては、位牌やお花などを一緒に置くことができるところもあるようですが、骨壺だけを安置できるのが基本です。

 ご骨壷はロッカーのような棚に収蔵してあり、お参りする際は、ご遺骨を出してもらう場合と、参拝用の御本尊がありそこでお参りする場合など、様々な方法があるようです。

最近のロッカー式納骨堂は、納骨堂とは思えないくらい素敵なデザインが施された壇も見られるようになってきて、料金もリーズナブルなものから高いものまで価格帯が幅広く、予算に応じて選択できるようです。
 
 ロッカー式納骨堂の費用の目安は、およそ20万~50万円以内が相場のようです。

『機械(自動搬送)式納骨堂』
 機械(自動搬送)式納骨堂とは、納骨室から参拝スペースまで、故人のご遺骨や遺影などを自動的に運んでくるシステムを導入した、最新式の納骨堂のことです。

 通常は、ご遺骨や遺影などが収納された厨子などの収蔵庫は、地下などある納骨室に保管されており、登録してあるカードやタッチパネルなどを使用して呼び出すと、ご遺骨や遺影が保管場所から合同参拝所や参拝スペースに自動的に搬送・移動され、直接お参りすることができるシステムです。

 納骨スペースが小さくスペースを有効に活用できるため、ご遺骨の収納数が数百~数万と多くのご安置が可能であるため外観や設備が充実している施設が多く、ホテルのロビーのような雰囲気の施設も見受けられます。

 施設によっては、タッチパネルの機能でお参りの際に故人のメッセージが聞けたり思い出の写真が見れたりと、従来のお墓参りにはなかったサービスもあるようです。
施設は、アクセス便利な立地でお花や線香などを用意しているところが多く、手ぶらで気軽にお参りできます。
 
 機械(自動搬送)式納骨堂の費用は、立地や施設の設備によって異なりますが、相場は、ご遺骨一基につき50万円~100万円程度です。

 他の納骨堂のタイプとしては、「位牌式納骨堂」「墓石式納骨堂」や「合祀納骨堂」と呼ばれる形式の納骨堂があるようです。

『位牌式納骨堂』
 位牌式納骨堂とは、内仏様の周りに位牌を立てかけるタイプの納骨堂です。
ロッカー式と似ていますが、違うところは、ご遺骨は別の場所に安置されているというところです。
形式はご遺骨を安置しているので納骨堂となりますが、お墓というより家のお仏壇に近い雰囲気です。

 ご遺骨の収納のために個別に場所を取らないため、ロッカー式の納骨堂に比べ安い費用で利用でき、相場は10~30万円程度となっているようです。

『墓石式納骨堂』
 墓石式納骨堂とは、施設の室内墓地に一般の霊園や墓所と同じように並べた墓石にご遺骨を安置する納骨堂のことをいいます。
霊園と同じように室内に墓石を並べるため「室内墓地」と呼ばれることもあります。
一般のお墓と同じ様にお墓に水をかけたり花や線香を供えることもできます。

 お墓のご遺骨を収蔵するスペースは広いので、普通のお墓と同じように、ご家族やご先祖や親せきなど一族のご遺骨を納めることが可能になっています。

 墓石式納骨堂の費用は、一般のお墓と同じように墓石代が別途かかるため、納骨堂のなかでも最も高額となる場合が多く、一人用のお墓でも100万円以上する場合もあります。

『合祀納骨堂』
 合祀納骨堂とは、供養塔の地下などにあるカロート(ご遺骨を納める所)に他の故人のご遺骨と一緒に合祀するタイプの納骨堂のことです。
施設によっては、最初のうちはご遺骨は合祀されず個別に安置され、一定の期間が過ぎると合祀される場合もあります。

 合祀納骨堂の費用は、他の納骨堂に比べ安く済むところが多いようで、3~10万円程度と格安になります。

 なお、納骨堂を利用する場合の費用は、生前に申込みする場合は年会費や護持会費がかかる場合もあるようですが、基本的には永代使用料や管理費などは、契約時に一度支払えば、以降の追加料金やお布施を収める必要はないことがほとんどですが、施設によって条件が異なりますので、忘れずに事前に確認なさってください。

 また、納骨堂の利用をお考えの際は、基本的にどのタイプの納骨堂も永代供養のため、施設の管理者がご家族に代わって永代に渡り管理・供養してくれますが、永代といっても期限があり、最終的には他の方のご遺骨と一緒にご遺骨は合祀さることがほとんどですので、慎重にご検討され、ご家族とも十分に話し合って決められることが大切です。

 今回は、「様々ある納骨堂の種類」について解説させていただきました。
皆さまが、終活の一環として生前にお墓の購入をご検討される際に、ご参考にしていただけると幸いです。

 なお、納骨堂の利用をご検討される場合は、施設の資料を手に入れたら、気になった納骨堂へは、将来利用するであろう交通機関で実際に行ってみてアクセス面を確認し、気になるところや実際の様子をご自身の目と足で確認することが大切です。
また、一つの納骨堂だけに固執せずに、数件の納骨堂を比較検討なさることが重要です。
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