一般的な葬儀費用の目安と内訳について

葬儀

 終活を進めてい中で、葬儀の準備は大切なことの一つですが、葬儀の費用の目安はどのぐらいなのでしょうか?気になるところです。

 最近日本では、葬儀の形式が多種多様化してきており、仕事の関係や近所の人なども参列する一般葬だけではなく、家族や親族だけの少人数で行う家族葬や、葬儀は行わずに火葬だけでお別れをする直葬(火葬式)などを選ぶ方も多くなってきているようです。

 葬儀の費用は、選ぶ葬儀のスタイルにより、葬儀会場の規模や参列者の人数、葬儀の内容や会食の有り無しなどにより大きく異なってきます。

そこで今回は、一般的な葬儀の「葬儀費用の目安」について解説させていただきます。

 葬儀費用の全国平均額は、年々値下がり傾向にあるようです。
2010年に(一財)日本消費者協会が行った「葬儀についてのアンケート調査」では費用平均相場が1,998,000円であったのに対し、2017年調査の「葬儀についてのアンケート調査」では費用平均相場は1,957,000円でした。

それでは次に、葬儀費用の内訳について解説していきましょう。

葬儀費用の内訳は、大きく「葬儀本体の費用」「飲食の費用」「寺院の費用」の3つの項目に分けられます。

「葬儀本体の費用」 ・平均相場…121.4万円(日本消費者協会調査)
「葬儀本体の費用」とは、遺体のお迎えや搬送代金、火葬場の利用料や通夜・葬儀式・告別式などの葬儀一式の会場使用料、祭壇や棺の費用や人件費など、実際に葬儀を行うために必要な費用のことです。
通夜・告別式の会場の規模や、祭壇のタイプなどによって金額が大幅に異なってきます。

「飲食の費用」 ・平均相場…30.6万円 (日本消費者協会調査)
「飲食の費用」とは、お通夜の後に参列者をもてなすために用意する料理や、告別式の後に家族や親族、参列者のために用意する「精進落とし」と呼ばれる料理と、これに飲み物代を加えた費用のことです。
飲食の費用は参列する人数によって大きく変動します。

 もし、参列する人数が確定していない場合は、参列者の人数を10人、20人、30人と想定して葬儀社に複数の見積もりを依頼しておき、費用を事前に把握しておくことが大切です。

「寺院の費用」平均相場…47.3万円 (日本消費者協会調査)
「寺院の費用」とは、仏式の葬儀を行う場合、読経料や故人の戒名料として、お寺の僧侶に渡すお布施などの費用のことです。

基本的にお布施は、読経や戒名のお礼としてお寺の僧侶に気持ちとして渡すため、本来はこれといった決まった金額はありません。
お渡しするお布施の目安が分からず困った場合は、直接お寺に聞いてみることが一番です。

もし、それでも「お気持ちで結構です」という返答でしたら、同じお寺と付き合いのある親族や檀家の方に相談してみましょう。

 葬儀社から僧侶を紹介してもらい、菩提寺でないお寺の住職に読経や戒名をお願いする場合は、葬儀社に金額を確認してください。
その際は、読経料や戒名料のほか、僧侶のお車代やお膳料がいくらかも確認することが大切です。

 なお、葬儀社から葬儀のお見積りを依頼するときには、葬儀の費用には上記で紹介した3つの項目があることを忘れないでください。

葬儀社によっては、お見積り内容は「葬儀一式費用」になっていても、見積り額の葬儀費用は「葬儀本体の費用」だけの場合で、飲食の費用や寺院の費用が含まれていないことも多いようです。
その際は、「葬儀一式費用」だけでなく、「飲食の費用」と「寺院の費用」も含んだ総額を算出して見積りをもらうことが大切です。

 また、葬儀社によって葬儀費用は異なりますので、お見積りは1社のみでなく、複数の葬儀会社から相見積もりを取り、比較することも肝心です。

 なお、今回ご紹介した葬儀費用は、あくまでも一般的な葬儀についての費用であります。
家族や親族だけの少人数で行う「家族葬」や、葬儀は行わずに火葬だけでお別れをする「直葬(火葬式)」は葬儀費用も一般的な葬式と比べかなり格安になっているようですので、そちらの費用については、次回解説させていただきたいと思います。

 今回は、一般的な葬儀の「葬儀費用の目安」について解説させていただきました。
終活の一環として、生前に葬儀の準備をお考えの方に、ご参考にしていただけると幸いです
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