公営斎場と民営斎場の違いについて

葬儀

 お葬式をする施設を斎場(葬儀場)と呼びますが、斎場(葬儀場)には公営と民営の2つのタイプがあり、それぞれ運営形式や利用方法が異なります。

今回は、その「公営斎場と民営斎場の違い」について解説させていただきます。

 公営斎場と民営斎場の大きな違いは運営管理の母体の違いです。
自治体の行政が運営管理しているのが「公営斎場」、葬儀会社などの民間企業が運営管理しているのが「民間斎場」となります。

「公営斎場」
 公営斎場は、複数の自治体(市区町村)で1つの斎場の運営・管理を行っている場合がほとんどです。
自治体は斎場として葬儀の場所を貸しているだけで、葬儀の行う際は、ご自身で葬儀社を選び依頼する必要があります。

 ご利用は基本的には、お亡くなりになった方か祭祀(葬儀)を主催する遺族がその自治体の地域に住民登録されている等の定められた条件を満たしている場合に、利用できると考えていいでしょう。

 しかし、自治体の居住者優先でもし空がある場合は、その自治体の居住者ではない方も利用できる施設もあるようです。

 利用料金は、自治体居住者に対しては便宜が図られており、民営斎場に比べて割安になっております。
空があり居住者以外利用する場合は、居住者の料金より割高になっているようです。
■費用相場:5万~10万円程度(地域によって異なります)

「公営斎場」は割安なため人気が高く、予約が込み合う場合もあります。

 「公営斎場」で火葬場が併設されているところは、施設規模が大きいのところが多いです。
火葬場が無い斎場単体の施設ですと、市民集会場の規模の小さなところもあります。
 従来からある「公営斎場」は、設備や機能面では民営斎場に比べて劣ると感じるところも少なくないですが、最近の「公営斎場」は、民営斎場にも引けを取らない近代的な施設も多くなってきたようです。

「公営斎場」を利用する時間割りは、午前、午後、夜間、深夜、の区切りになっておりますので、時間が長引くことが予想される場合は、長めに枠を取っておくといいでしょう。

「民営斎場」
 民営斎場は、主に葬儀会社や葬儀関係の会社や寺院などの民間企業が運営・管理をおこなっております。
葬儀会社が直営の斎場なら、葬儀を行う際はその葬儀会社が執り行います。

基本的に、予約が空いていればどなたでも利用でき、利用条件もどなたでも同じ条件です。
利用料金は、民営なので公営斎場に比べて割高となります。

 公営斎場と比べて施設数が多いため、設備が充実している斎場(葬儀場)が多く、交通のアクセスが良いなど参列者にも利便性が高く、希望に合った施設の数が多いため、公営斎場と比べ予約が取りやすいです。

民営斎場は、基本料金でできる内容以外に任意で付加できるオプションが多いので、料金が高額になってしまうケースが少なくありません。
■費用相場:20万~40万程度(一般の斎場)、15万~30万円程度(寺院の斎場)

 なお、
民営斎場には、運営している葬儀社(寺院)以外の葬儀社は利用できないところと、他の葬儀社でも利用できるところがあるので、事前に確認が必要です

 また、葬儀をおこなう際は、火葬する必要があります。
公営斎場は、火葬場が併設されていることが多いため、火葬場まで車などで移動する必要はございませんが、民営斎場は火葬場が併設されていない場合が多いため、火葬場へ移動する交通手段としてマイクロバスやタクシーなどを用意する必要があります。

 利用料金が安いため人気が高く予約が取りづらい公営斎場と、利用料は高いですが、設備が充実しており予約が取りやすい民営斎場。
葬儀を行う際は、何を優先するのかを考慮した上で、比較検討しお決めください。

 今回は、「公営斎場と民営斎場の違いについて」ご紹介させていただきました。
葬儀を行う際の、ご参考にしていただけると幸いです。

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