終活で注意しなければならない事

終活全般

 「終活」とは、「自らの人生の終焉に向かうために行う活動」のことを言い、ご自分が亡くなった際の葬儀やお墓の準備、遺言書作成・生前整理などを行うことで、ご自分が他界した後に遺された家族の負担になりそうなことを、生前に積極的に準備して決めておく活動のことを言います。

 「終活」を行うことで、残された人生への不安や悩みなど、自分の心の中にある全てのものを整理することで残りの人生をより自分らしく生きていくことができます。

「終活」を行うことで様々なメリットが得られますが、注意しなければならないこともあるようです。
そこで今回は、「終活で注意しておきたいことについて、解説したいと思います。

終活は一人では行わない
 最近の高齢者は、まだまだお元気な方が多いですが、「終活」を一人で行い身体的・肉体的に負担を抱え無理をすると健康を害することがあります。
また、ご自身の死について考えることで不安になったり、将来を悲観するようになり、精神的に弱気になる方も少なくありません。
そうならないためにも、「終活」はご夫婦で一緒に行うか、ご家族がおられる方は、ご家族と一緒に終活を進められるといいでしょう。

ご家族と相談して進める
 「終活」の一番の目的は、『遺されるご家族の負担を軽減する』ことです。
しかし、独りよがりに終活をしたおかげで、逆にご家族の負担を大きくしてしまうことも多々あります。
そうならないために、終活を進める中で、葬儀やお墓についてなど重要事項を決める前に、一つ一つご家族と相談して話し合う機会を持つことが大切です。

 終活をきっかけに、ご家族と色んな話しをする機会が増えることで、ご家族への気持ちや今まで話せなかったことなども伝えることができます。

終活は体力のあるうちに始めましょう
 終活として、「生前整理」で周りの生活用品や不用品の処分(断捨離)や片付けをする場合、ある程度の体力や判断力が必要ですので、まだ体力が残っている時期から終活を始めるのが良いでしょう。

終活で何をしたのか、ご家族に分かるようにしておく
 終活の基本として、エンディングノートにご自身の気持ちや終活として何をしたのか記載しておくことが大切ですが、エンディングノートに記載しておく内容には特に決まりはないですが、あなた自身がわかるだけでなく、他人が読んでもすぐに理解できるような内容にしておくことが大切です。

 なお、エンディングノートに資産情報を記載する際は、金融機関の個人情報(IDやPass)については、盗難されることを想定して、エンディングノートとは別のところに記載して保管しておくことが大切です。

 また、終活の一環で決定したことは、エンディングノートに記載して残しておくと同時に、口頭でもご家族にお伝えしておくことも忘れずにしておきましょう。

終活詐欺に気をつけましょう
 最近、終活がブームということもあり、終活をしようとする高齢者を狙った詐欺や悪徳商法の被害が増えているようです。
手口としては、故人の希望で葬儀の生前予約は簡素な葬儀だったにも関わらず、死後に行われた葬儀は希望と違う内容で、ご遺族に法外な葬儀費用を要求するといったケースです。

そうならないためにも、終活を進める中で葬儀やお墓など大切な事を決定した時は、ご家族と情報を共有しておくことが大切です。

 他にも、終活として注意しなければならないことは様々あります。
全てに対応し準備することは不可能ですが、共通して言えることは、終活を進めるときは、ご家族と常に話しをして情報を共有しておくことで、起こりうるトラブルを回避することができます。
なので、終活は一人で行わず、家族で助け合いながら進めていくことを推奨します。

 今回は、「終活で注意しなければならない事」について解説させていただきました。
皆さまが終活を始める際に、当記事がお役に立てましたら幸いです。

 終活のすすめでは、今後も最新の終活情報を配信していきますので、ぜひ定期的にご訪問いただき記事のチェックなどよろしくお願いします
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