納骨堂のさまざまなタイプについて
その4「その他様々なタイプの納骨堂」

墓地・霊園

 納骨堂については、仏壇式、ロッカー式、機械(自動搬送)式の3つのタイプの納骨堂をご説明させていただきましたが、他にも「墓石式納骨堂」や「合祀納骨堂」「位牌式納骨堂」と呼ばれる形式の納骨堂があるようです。

 
 「墓石式納骨堂」とは、施設の室内墓地に一般の霊園や墓所と同じように並べた墓石にご遺骨を安置する納骨堂のことをいいます。

 霊園と同じように室内に墓石を並べるため「室内墓地」と呼ばれることもあります。
墓石式納骨堂では、一般のお墓と同じ様にお墓に水をかけたり花や線香を供えることもできます。
お墓のご遺骨を収蔵するスペースは広いので、普通のお墓と同じように、ご家族やご先祖や親せきなど一族のご遺骨を納めることが可能になっております。

 メリットは、お参りする自分の家の墓石があり、墓前に水やお花、線香などを供えることができるので、普通のお墓参りの雰囲気が味わえるところです。
デメリットは、普通のお墓のように墓石があるため、他の納骨堂と比べると比較的価格が高いことでしょうか。

 「合祀納骨堂」とは、供養塔の地下などにあるカロート(ご遺骨を納める所)に他の故人のご遺骨と一緒に合祀するタイプの納骨堂のことです。
施設によっては、最初のうちはご遺骨は合祀されず個別に安置され、一定の期間が過ぎると合祀せれる場合もあります。

 メリットは、他の納骨堂に比べて費用が安く済むところです。
デメリットは、合祀した場合は、他の方のご遺骨と一緒に供養されるため、ご遺骨を後から引き取ったり、移動(改葬)することができないところです。

 「位牌式納骨堂」とは、内仏様の周りに位牌を立てかけるタイプです。
ロッカー式と似ていますが、違うところは、ご遺骨は別の場所に安置されているというところです。
形式はご遺骨を安置しているので納骨堂となりますが、お墓というより家のお仏壇に近い雰囲気です。

 メリットは、ご遺骨の収納のために個別に場所を取らないため、ロッカー式の納骨堂に比べ費用が安いところです。
デメリットは、ご遺骨が入っている骨壺が他の場所に他の方と一緒に安置されているため、違和感を覚えたり「故人と向き合えない」と感じる方がおられるところでしょうか。

 納骨堂には様々なタイプがあり、それぞれにメリットデメリットがあるようです。
​ご利用なさる場合は、ご自分のニーズや思想に合わせて、どのタイプの納骨堂がご自身に合ってるのか、資料など取り寄せ比較検討し、実際に現地に出向きご自身の目で確かめてお決めになることが大切です。​

 今回は、「納骨堂」の中でも「仏壇式納骨堂」「ロッカー式納骨堂」「機械式(自動搬送式)納骨堂」以外の納骨堂についてご紹介させていただきました。
皆さまの終活にお役立ていただけると幸いです。
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