ケアハウス

「ケアハウス」とは高齢者施設の「軽費老人ホーム」一つで、60歳以上の身寄りのない人や、家庭環境・住宅事情・経済状況などの家族による援助を受けることが困難な人などが利用できる施設のことで、「軽費老人ホームC型」とも呼ばれます。

「ケアハウス」は、比較的安い料金で日常生活のサポートが受けられ、全室個室でバリアフリー完備など高齢者に負担がかからないような構造になっております。
施設によって差はありますが、居室の中にはトイレや洗面台、キッチンなどが揃っているので、プライバシーを確保しながら自由で安心した生活を送ることができます。
ケアハウスの施設は、外部の介護サービスを利用する「自立型（一般型）」と、介護サービスを備えた「介護型」の２つのタイプがあります。

『一般（自立）型ケアハウス』

一般（自立）型ケアハウスとは、身寄りがなく自立した生活に不安がある高齢者が入居できる高齢者向け施設です。
受けられるサービス内容は、食事や生活支援（掃除、洗濯、買い物など）サービス、医療機関との提携や緊急時の対応などです。基本的に介護サービスは附帯していないので、介護が必要となった場合は外部の介護事業者と契約するか、退去する必要があります。

※介護が低い場合は、外部の介護サービス利用で対応するようですが、要介護度3以上の介護が必要となった場合は、別の介護施設に転居させられることがあります。

【一般（自立）型ケアハウスの入居条件】

原則60歳以上の方。
※個人または夫婦のどちらかが60歳以上
※月34万円以上の所得がある高齢者は入居対象外となります。
自立～軽度の要介護の方。
ご家庭の諸事情などにより、自宅での生活が困難な方。

【一般（自立）型ケアハウスの費用について】

初期費用：0～30万円程度
月額利用料：6～17万円程度。
※介護サービスを受ける場合は、外部の介護事業者へ別途費用を支払う必要があります。
※収入や課税金額などによって異なりますが、収入の少ない人の場合、事務費の軽減を受け支払い額が少なくなります。

『介護型ケアハウス』

介護型ケアハウスとは、介護保険法における『特定施設入居者生活介護』の指定を受け、介護スタッフによる介護サービスが受けられる施設です。
身寄りがなく自立した生活に不安がある、65歳以上で要介護度１以上の高齢者が入居できます。
受けられるサービス内容は、一般型ケアハウスと同じサービスに加え、入浴や食事、排泄などの介助、機能訓練や医療ケア、通院の付き添いなどのサービスが追加で受けられます。
一般型ケアハウスと違い、例え要介護度が上がったとしても退去する必要はなく住み続けることができ、施設によっては最期の看取りまで行ってくれるところもあります。
初期費用が一般型ケアハウスよりも高い傾向にあり、0～1,000万円程度かかる施設もあるようです。

【介護型ケアハウスの入居条件】

65歳以上の高齢者
要介護1以上の方
ご家庭の諸事情などにより、自宅での生活が困難な方。

【介護型ケアハウスの費用について】

初期費用：0～1,000万円（一括払いの場合）
月額利用料：6～17万円程度。
※収入や課税金額などによって異なりますが、収入の少ない人の場合、事務費の軽減を受け支払い額が少なくなります。

ケアハウスは、地方自治体や社会福祉法人が運営しているところが多く、家庭環境や経済状況の観点から自立した生活が困難な高齢者向けの施設なので、他のタイプの老人ホームと比べ比較的費用が安いのがメリットです。
なお、ケアハウスに入居の際は、利用する費用が安く人気のため入居志望者が多く、施設によっては数ヶ月から１年程度入居待ちをしなくてはならないこともあるようです。