延命治療

延命治療

「延命治療」とは、快復の見込みがない死期の迫った終末期の患者に、人工呼吸器や心肺蘇生装置を着けたり、輸血や輸液などによって生命を維持するだけの医療行為をすることです。

延命治療には様々な治療法がありますが、「三大延命治療」とされているのが、「人工呼吸」「人工栄養法」「人工透析」です。

人工呼吸器による延命治療

自分の力だけでは呼吸ができなくなった場合、人工呼吸器を使い心肺機能を維持し延命します。
生きる時間は人工呼吸器を使うことで長くすることはできますが、人工呼吸器を外せば生命を維持することができません。
万が一の時に、人工呼吸器をつけてまで延命をするかどうかは、家族が決めることになります。

人工栄養法による延命治療

人工栄養法は、食べ物を飲み込む嚥下(えんげ)機能が低下してしまい食事が自力で出来なくなった場合、点滴や胃ろうなどにより、水分や栄養を与える延命治療です。

この延命治療も、人工的に栄養を送ることを止めてしまうと、生命を維持することはできません。
人工栄養法による延命についても、どの状態(タイミング)で人工栄養法を止めるのかなど、ご家族が基準を決める必要があります。

人工透析による延命治療

腎臓の働きが低下すると、腎不全に陥ったりするために、尿毒症になるのを防ぐために外科的に血液中の老廃物除去・電解質維持・水分量維持をするために、人工透析を行わなければいけません。この人工透析もいわば延命処置の1つとなります。

アルツハイマー病や認知症、脳出血などの疾病により、本人と意思疎通を取ることが難しい場合は、延命治療を行うか否かはご家族の判断で決める必要が生じます。

ご家族がその判断に悩まないためにも、終活の一環として、「延命処置の有無や、どこまで延命治療を望むのかなど」について、健康なうちに事前にご家族と話し合い、ご自身の意思を伝えておきましょう。