終活

終活とは、残された人生をより自分らしく生きていくための活動のことをいいます。
人間が自らの死を意識して、人生の終末をより良く迎えるために、自ら遺言や遺産相続、葬儀やお墓などを積極的に準備し、最期まで自分らしく人生を送るために積極的に準備する活動のことをいいます。

終活

ご自身の終焉に向けて現実的な準備をすることで、残された家族の負担を大幅に軽減することができます。また、家族に自分の意思が伝わり、老後を安心して楽しく過ごせます。

終活として、ぜひ、やっておきたいことは次の10の項目です。

1、エンディングノートの作成
ご自身に万が一のことが起きたときに備えて、事前に家族やまわりの人々に自身の希望や想いを整理し伝えたいことを、ノートや手紙などに書き留めておきましょう。
最初から全ての項目を記入しようと思わず、少しずつ、書けるところから書き始めていきましょう。
エンディングノートを書くことで、自分が伝えたい思いや終活でやらなければならないことが自然にわかってきます。
2、遺言書の作成
ご自分の死後に、遺されたご遺族同士が遺産のことなどで争わないように、自分の死んだあとの財産の処分やその他のことについて「遺言書」を作成しておくことは大切です。
遺言書は、書き方が法律で決まっており、書き方を間違うと遺言書として認められなくなってしまいますので、弁護士などの専門家に相談しながら作成することをおススメします。
3、お墓の準備
ご自身が生きているうちに建てるお墓を「生前墓」と言い、古来より中国では「寿陵(じゅりょう)」と呼ばれ、縁起の良いこととされてきました。
生前にお墓を建てることで、墓地の場所の選定や、石材、お墓のデザインなど、ご自身が納得できるお墓を建てることができます。
また、生前に建てられたお墓は「祭祀財産」となるため、相続税が免除されるので、節税対策にもなります。
4、葬儀の準備
ご自身が希望する葬儀の形式や規模、参列して欲しい人のリストなど、事前に決めて「エンディングノート」に書き残しておくと、遺されたご遺族の葬儀の負担が大幅に軽減されます。
また、ご自身が生前の元気なうちにご自身で葬儀を契約される、生前契約(予約)をされる方が増えいるようです。
自分の最期を飾る「遺影写真」を用意しておくことも大切なことの一つです。
5、生前(遺品)整理
自分が他界した後に、遺されたご遺族が、相続問題や自宅問題などで困ったり争ったりしないよう、生前中に財産や住空間や持ち物などで不要なものを整理しておきましょう。
『生前整理』の作業は1人でやることもありますが、家族や業者に頼むとスムーズに整理することができます。
お亡くなりになったときにご遺族が困らないように、必要なものは、保管する部屋を決めておき、誰にでもわかるように仕分けしておきましょう。
6、介護・医療の備え
ご自分で判断ができなくなった時に、医療の判断を誰にして欲しいか、誰にどのように介護や介護の判断をして欲しいかや、介護や見守りなど、どうして欲しいかなど、医療や介護についての希望を家族に伝えておく伝えておきましょう。
また、延命処置などの看取りをどうして欲しいかと、臓器移植に関しての意思表示を予め伝えておくことも大切です。
7、終の棲家となる住処の整備&選定
終の棲家をご自宅でと決めている方は、最期までご自宅で快適で安全に過ごせるようにするためには、バリアフリーにする必要があります。
※そのために、住宅改修(住宅リフォーム)が必要な場合は、介護保険から住宅改修費を20万円まで支給してくれる「高齢者住宅改修費用助成制度」という介護サービスがあります。
介護でご家族にご迷惑を掛けたくないとお考えの方は、元気なうちに老人ホームなどの高齢者向け施設への入居を検討し、事前に見学などされることをおススメします。
8、老後資金の確保
葬儀やお墓など終活に必要な費用や、老後の生活資金を計算して準備しておきましょう。
十分な貯えが無く年金支給額が低額の場合は、老後資金の用意のために、高齢者向けの融資制度「リバースモーゲージ」などの活用も検討してみましょう。
9、シニア保険で終活資金の備えをする
50歳以上の中高年を対象にしたシニア保険は、簡単な手続きだけで加入でき、保障対象も葬儀費用専門の「葬儀保険」や介護に備えるための「介護保険」など多様化してきております。
ご自身に万が一のことが起こった時、ご家族への負担を軽減するために、シニア保険により、介護に備える保障や、葬儀費用やお墓代などの死後の整理に必要となる資金を確保することを検討してみましょう。
10、旅行に出かけましょう
旅先で美しい自然や情景と触れ合い、美味しいものを食べたりすることで、ストレスが低下し心の落ち着きを取り戻すことができます。
また、日常生活から離れ、自分の人生を振り返り、最期の日の迎え方についてなどをじっくり考えることも、終活を進める上で大切なことの一つです。

終活を進めるに際し、そのスタイルは人さまざまで、決まった方法などありません。
しかし共通して言えることは、遺された家族への悩みや負担を軽減してあげることと、残された人生をより豊かに心安らかに過ごすための活動であるということです。

終活で一番大切なことは、まずは実際に「始めてみる」ことです。
何から始めていいのか分からない方は、まずは、エンディングノートを書くことから始めてみることをおススメします。