魂抜き

魂抜き

「魂抜き」とは、お墓からご遺骨を出す場合や仏壇やご位牌を処分する際に、お坊さんにお経をあげていただき、お墓やお仏壇に宿っている魂を抜いてもらう仏教の儀式のことで、「閉眼法要」や「閉眼供養」、「お性根抜き」とも呼ばれております。

ほとんどの仏教の宗派では、お墓や位牌、仏壇を使い始める前に、お坊さんに「魂入れ」をしてもらい、以後、お墓や仏壇には魂が宿っていると考え、手を合わせる対象となります。

お墓を移転する(改葬)時もしくは墓じまいをする際や、経年劣化によって仏壇を処分したり交換したりする際に、お墓や仏壇などは、魂が宿っている状態のままで移動させたり廃棄することはタブーとされているため、僧侶や神官に「魂抜き」の儀式を執り行ってもらうことで、仏壇はただの物に、墓石はただの石にしてもらいます。

魂抜きが必要とされるものは、お墓、仏壇、仏像、位牌、遺影、他には、仏壇の中にかけられていた掛け軸や、故人が大切にしていた人形なども魂抜きを行うことがあります。

なお、仏教の宗派の浄土真宗では「魂」という概念が無いため「魂抜き」という儀式は行わず、魂抜きの代わりに「遷仏法要」と呼ばれる読経の儀式を行うそうです

魂抜きの方法
魂抜きの儀式(法要)は、僧侶に魂抜きをして欲しいお墓や仏壇の前で読経していただき、魂の入ったお墓や仏壇を普通の物に戻してもらいます。
その後、物により、位牌や遺影、掛け軸や人形などはお焚き上げを行い供養してもらいます。
魂抜きを行う日取り
魂抜きをおこなう日取りについては、仏滅に行うことが多いようですが、そこまでこだわる必要性はないようで、基本的に友引きは避けて、魂抜きを行ってくれる僧侶や業者と相談して、日程を決めましょう。
魂抜きの費用
魂抜きの時に自宅に僧侶に来てもらう場合は、一般的には、感謝の気持ちとしてお布施とお車代を支払います。

お布施は宗派や地域によって格差があり、僧侶との付き合いによっても異なりますが、数万円~10万円程度が相場と言われております。
お車代は、移動の距離によっても変わりますが、5千円~1万円程度をお渡しするのが相場です。

その他、魂抜きの儀式の際は会食をしないことが多いので、お膳料として5千円~1万円程度をお渡しするのが一般的のようです。